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Vol.7
好きなものや大事なものにかこまれている家は
子どもたちにも人が大切にしているものを尊重する気持ちを教えてくれるんじゃないかと思います。
佐賀県小城市T様邸(2011年3月完成)
ご主人 持ち家を欲しいというのはずっとあったんですけど、上の子がちょうど小学校に上がる時期がきて、本気で考えたのは去年(2010 年)ぐらいだったです。ちょうど3 月(2011 年)に引き渡しで、ぎりぎり入学に間に合ったという感じで、はい。「シンプルな家」が建てたかったんですが、「どこのハウスメーカーさんにしようかな」っていうので、インターネットとか雑誌とかよく見てましたね。
たまたま雑誌を見てたらホームラボさんが載ってたので、それで急遽ホームラボさんの久留米の展示場に行ったような感じですね。
担当営業の方は、若いんですけど、真面目というか誠実というか。伊万里から来られてたので、同じ佐賀県でちょっと親近感がありましたね。プランもいろいろ考えてくれたから。建てる場所も決まってなくて、全く白紙だったので土地探しから営業の方にご相談しました。なかなか希望に合うところがなかったんですが、たまたまここがあって、広さもちょうど良かったですし、小学校もすぐ近くなので、「いいかな」と。
奥様 営業の方のいちばん最初の印象は、「若くて結婚されてないけど、大丈夫かな?」って(笑)、正直思いました。できれば結婚してて家を建ててる方が、細かいとこまで気づかれるかなあ、と。実際はセンスも良くって、細かいところまでいろいろとアドバイスしてくださって、「この人だったら大丈夫かな」って思いました。
ご主人 ただ営業の方には、有り余る熱心さがありますね。
こっちが心配になるぐらい、毎日もう・・・(笑)。
奥様 そうそうそう! 日々、やせていかれるので(笑)。
ご主人 ホームラボを知ってから決めるまでは早かったですね。
いちばん最初2 月(2010 年)に行って、サインしたのは5 月とかだったんで。
ホームラボさんに行った後は、他社はほとんど検討しなかったです。
営業の方にこっちにも来てもらったりして、要望を言っていろんなプランを何回も出してもらいながら、やりとりをけっこうしましたね。
いちばんの要望は、上の方に大っきい窓が欲しかったことですね。
あとは1 階を広いワンフロアにしたかったんで、はい。
営業の方からいろんな提案をしてもらったんですけど、結局、広いワンフロアに落ち着いたようなところがあって(笑)。
和室もなくて、間取り的には、2 階に3 室とフリースペースが1 つですから、3LDK ですね。
奥様 私の要望は、お風呂の窓ぐらいですかね。
お風呂は窓を開けとかないとカビが生えるっていうイメージがあったので、手前窓にして、格子を付けてもらいました。
それぐらいですかね。
ご主人 私の意向が強いということでもないんですけどね(笑)。一緒に考えましたし。
床材とかもけっこう悩んだんですけど、ホームラボさんからパインとかスギとか提案があったんですけど、結局ナラ材に落ち着きました。ナラ材の方が「古い家具とかに合うのかなー」と思ってですね。ふたりとも古い家具が好きで、休みの日はよくお店をまわったりします。
いちばん最初は奥さんの方がすごく好きだったんですけど(笑)。
奥様 いつの間にか、うつってきたんですよ(笑)。
ご主人 私も嫌いじゃなかったんですけど、ここ最近ずっと好きで。
奥様 今は、詳しいことはこっち(ご主人)が全部パソコンで調べて、「こういうイベントがあるから行こう」って私に声かけてきてくれます。ちなみに(ダイニング)テーブルは、岡山県のショップのものなんですよね。
ご主人 ネットで購入して、家ができるよりかなり早めに運んでもらってて、ずっと保管してたんですよね。やっぱワンフロアにするので、「テーブルは大っきいのがいいかな」っていうので(笑)。
奥様 もともと洋裁学校のテーブルみたいで、キズとかついてるんですけど、私はぜんぜん気にならないです。反対に、いろんな跡がついてる方が「味」と思って。
うちの子どもの落書きもあるんですけど、それも気にならない(笑)。
ご主人 椅子も天童木工の古いやつとかですね。拾ってきたのもありますけど(笑)。
奥様 中古とかユーズドでも、木の飴色とかが出て逆にいいですよね。食器棚も同じショップのものですね。前のアパートのときから、家具はもう引越す前から全部買ってて、実家に置いてもらってたんです。
ご主人 設計の段階から、営業の方に家具の寸法を伝えて、写真も見てもらって、「ここにこの家具を置くから、これぐらい空けといて」って、家具の配置をふまえて間取りプランを考えて頂きました。実は「家具ありき」の家なんです(笑)。
ご主人 ホームラボさんに決めたのは、「外観のシンプルさ」と、「内装が希望と要望を聞いて頂いて自由に設計できる」というのと、「無垢材」ですね。外壁はガルバリウムで、中に入ると無垢材の木の空間。私たちも木の家具とか好きだったので、ちょうどそのミスマッチがかっこいいなと思ってて(笑)。アンティークの家具も昭和のレトロというよりは、どっちかというと北欧風のアンティークの方が好きかなと思うので外観がモダンな感じでも意外と合うのかなって、「家具ありき」の発想はやっぱりありましたね。
キッチンも、家具とトーヨーキッチンのモダンさがミスマッチしていいかなと思って(笑)。
奥様 キッチンは譲れなかったんですよ。
ステンレスのキッチンが良くて、それなら「トーヨーキッチン」っていう感じで決めてたので。
ホームラボさんからトーヨーキッチンをご提案頂いて、他のところも見に行ったんですけど、ぶれなかった。イメージを持ってたので、何でも即決でしたね。打合せも時間はかかったけど、「T さんみたいに早かった人はいなかった」って言われて。
ご主人 打合せはけっこうありましたね。5 月に契約して、工事着工が11 月ぐらいだったので、5 月から10 月11 月ぐらいまではけっこう打合せが長かったですね。
月に1 回のペースまではないんですけど、1 回の打合せが朝から夕方ぐらいまでとか、びっちりあったりとかして。生野(インテリアコーディネーター)さんとか、吉松(工務)さんとかも入られたりして。
奥様 工事も順調にいきましたね。入学ギリギリだったんで、工期をもっと早くして欲しいと思ったりもしたんですけど、急がせて変になるよりは、そのままがいいと思って。
ご主人 玄関にニッチを作ってもらうのは、設計プランが出来た後で言ったんですけど、スムーズに対応してもらいましたしね。
ご主人 住んでみて半年経ちますが、住み心地はいいです。夏はエアコンを付けるのが遅くなって、それまではさすがに暑かったんですけど、エアコンを付けてからは、その1 台で家中が涼しいですね。
奥様 ただ、子どもの部屋で寝たら暑くて暑くて寝れなかったんですよね。
「風が通らないからかなー」と思って、そのへん考えなきゃいけなかったのかなーとかは思ったんですよね。あと、お風呂の窓とトイレの窓は、もうちょっと考えて作れば良かったかなと。トイレの窓もお風呂の窓も、もうちょっと高い位置にすれば良かったかなーと。どっちにもカーテンを付けてるんですよね。
ご主人 「自分たちが建てたい家のイメージ」というか、「こうしたい、ああしたい」っていうのは、やっぱりしっかり固めるのも大切だけど、それがなくても最近は漠然とハウスメーカーさんとかに相談に行かれることもあると思うんで、そういうときは何でも要望を言った方がいいと思います。それが「出来る・出来ない」は、また別の話で。そういうところから、いろんなお話とか信頼関係とかもできてくるのかなーと思いますんで。
ネガティブに「これが出来ないから、しない」とかじゃなくて、「したいところは、したい」ってちゃんと意志を持って、そこからいろいろ考えていった方がいいんじゃないかと。「遠慮せずにわがまま言っていいのかな」って気もしますけどね。
ご主人 気に入っている場所は、リビングとかですね。窓が広いぶん明るいですし、南側の開口部はかなり広くとってあるのに、ぜんぜん外からの視線が気にならないんです。ご近所がみんな南側を向いて建ててらっしゃるから、家の裏側がうちの南側になってるからでしょうね。それと、窓からは花火大会のときは花火も見えましたし、星とか月が見えるんです。
奥様 お酒を飲みながら、月や星を眺めてます(笑)。
ご主人 リビングからは外も見えるし、芝をはったお庭も少し見えるし。2 階のフリースペースとかも好きですね。子どももこの家を気に入ってるみたいですね。
奥様 前に住んでいたとこが狭かったので、広くなったぶん、子どもたちはいつも追っかけごっこばっかりしてます。お庭の芝生は、みんなから「手入れが大変だし、止めたがいい」って止められたんですけど、希望だったので。
今は、きれいさを保つために、毎日草むしりをしてます。家のまわり全部、汗びっしょりなりながら草むしりをがんばってます。主人が(笑)。
ご主人 まあ、健康的ですし(笑)。戸建なんで、庭のウェイトは大っきかったですね。
奥様 庭をちゃんとしたら家がもっとよく見えますよね。
あと、私はキッチンが気に入っています。いちばん好き。
広くて使いやすいですし、何となくこう、「お店屋さんしたい」ってまでは思ってないですけど、キッチンがカウンターっぽい感じになってるので、何となーくお店屋さんになったような気分になります(笑)。
ご主人 「家族の幸せのための家づくり」って難しいですけど、うちの場合は古い家具とか「好きなものにかこまれてる」っていうのはいいのかなと。親に「好きなもの、大事にしてるもの」があると、子どもたちも人が好きなものや大事にしてるものを尊重する気持ちを持てるんじゃないかなあと思いますね。
奥様 上の子はそんな気持ちをかなり持ってるんですよ。骨董市とか行ったら「これお父さん好きそう」「これ、お母さん好きそう」とか言ってすぐ見つけてくるんですよね。本屋さんとか言っても「これ、お母さんが好きそうな本!」とか。
ご主人 そういう感性は小さいうちからしか身に付かないですし、大事にしたいですね。
うちみたいな家のつくりだと仕切りがなくて、「顔がよく見えるな~」と思うんです(笑)。入って来て必ずリビング・ダイニングを通って行くし、子どもたちのけんかも含めて、いろんな会話があってわいわいがやがやですけど、それはそれで「楽しいかな」と。いいことも悪いことも家族で共有できる間取りというか、家にしてもらったので。
奥様 大きくなって、親の顔を見たくなくても、必ず帰って来たらここ(リビング・ダイニング)を通ってからしか階段上って行けないので、絶対顔は見えますからね。今はまだ2 階の子ども部屋に行かないですけどね。
宿題もここでしてるし。
ご主人 ずっとそうだったらいいんですけどねー(笑)。