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HOME「家族の幸せ研究所」って、どういうこと?良い家づくりの基本
初めてお会いしたお客様には、とにかく自分のなかのものを、一旦全部はき出していただきます。
お客様が自分の家に対して考えていること全て、
「こうしたい」「ああしたい」という思いをひとつのこらず腹の外に出していただく。
同じテーブルについている僕らは、じゃあ何をしているかというと、
ひたすら聞き手に徹します。
合間合間でタイミングを見計らって、耳に入れた情報を噛み砕き、分解し、
「今のお話はこういう意味ですか?」と問い返すことはあります。
僕たちの質問について、お客様はまた考えて、説明を加える・・・といった具合ですね。
すると、どうなるか?
ほとんどのお客様は、話をすればするほど、わけがわからなくなってきて、はたと気づく。 自分で自分の言葉に矛盾を感じはじめていることに。 「この理想と、この理想、もしかして相反しているのでは?」
当たり前のことです。ただ漠然と家を建てようとだけ決めた段階では、 理想ばかりが10個も20個も口をついて出てくる。枝を見て、根っこを見ていない。 まさしく枝葉末節(しようまっせつ)の状態ですから。
でも、このような「思いのカード」を一枚たりとも残さず使いきらないと、根っこは見えてこない。 自分の中にある「本当に欲しい家」に辿り着くことができない。 だから矛盾は矛盾として、まずは全てを僕らにぶつけていただくことにしています。
僕らにしてみても、昨日今日初めて会ったお客様のことは、全然わからない。 なのにその家族の、これからの人生を決めるであろう「家」を作ろうとしているわけですから。
とにかく、お客様の思いを底の方までざっくりさらうために、まずは全部はき出していただかないと、前には進めないんです。
最初は足し算で積みあげていって、でもいい家をつくるには引き算の作業が重要になってきます。
本当に欲しいものだけを残して、なくてもいいものは容赦なくズバズバ切っていく。
もちろん、僕らも一緒になって。
ワーッと枝を広げて、ジャンジャン切っちゃうわけですよ。
切ってみて初めて、その枝が本当に必要かどうかがわかるんです。
一度「素」の根っこの部分を目の前にして、それから、また欲しいもの、足りないものを付け加えていきます。
伐採と継ぎ木を何度も繰り返すことで、切ってはいけないもの、自分にはなくたってかまわないものが取捨選択できます。
じっくり時間をかけて、枝葉を整えていく作業です。
いきなり結論になっちゃいますが、住まいづくりの作業で、 このプロセスが一番大切なんです。
深い根っこの部分がわからないことには、間取りは作れない。
僕らも提案しようがない。
素材だ、色だ、カタチだ・・・はずっと先のハナシだと思ってください。
自分の家に本当に必要なものを探し求めていくと、その先に「どういう家族をつくりたいか」がきっと見えてきます。
家族みんなで飯を食うのが好きだ、という人に、一人ひとりがバラバラに食事する間取りなんて、ありえませんよね。
家族として、またひとりの人間としても、「住まいづくり」は人生を見つめ直す、とてもよい機会になるはずです。
さあ、じっくり考えてみましょう。
あなたがいま思い描いている住まいは、あなたの「家族の幸せ」に役立ちますか?
仕事柄、僕がどんな家に住んでいるのか、よく聞かれます。
我が社の展示場をイメージされる方も少なくありませんね。
僕は、築28年、おやじが建てた家に同居しています。
鉄骨です。
おぼろげながら、小さい時に建築現場に連れて行ってもらった記憶はあります。
雪が降っていて、大工さんがたき火したりして。
子どもの気持ちとしては、正直家を建てるとはどういうことなのか、ピンときてなかったですね。
ただ、おやじはうれしかったんじゃないかな。
自分の子どもに、”自分の建てた家“を見せてあげられるというのは。
いまの家に、もちろん不満はありますよ。
なぜ不満か、仕事柄その理由もちゃんとわかっています。
不満はあるけれど、でも僕は、いまの家に住みたいと心から思っている。
おやじが一生懸命建てた家だから、そこに住めることはとても幸せなことなんだと実感している。
建物の性能がよくなくとも、暑いな、寒いなと感じても、それと幸せとは別なんですよね。
アパートだから狭くて窮屈・・・?
いや、狭いのが幸せということだってありますよ。
食事の用意をするお母さんの傍らに、宿題している子どもの姿がある。
夜は家族全員がひっついて寝てたりしてね。
幸福に包まれた家族の風景を壊すことなく、大きな家に住むにはどうしたらよいのか。
家を建てたせいで、一緒にご飯を食べる回数が減った、家族の会話が少なくなったなんて、決して稀なケースではありません。
それじゃダメなんです。
だれもが、いまあるものは、ずっと「ある」と思っている。
いまあるものは崩れずに、不満だけが解消されると思っている。
そうじゃない。
いまあるものも失うかもしれないということを頭に置いて、住まいづくりは考えないといけないんです。
家を建てたばっかりに、家族がバラバラになって、一人ひとりが好き勝手やるようになった・・・。
そんな未来が想定されるなら、いっそ家なんか建てないほうがいい。
どんなに寒くて狭くて、汚くても、家族はみんな、一緒にいるのが一番いいと思ってて欲しい。
建物の善し悪しも大事だけど、その前に、考えておかなければならないことが、いっぱいあるんです。
家族が「幸せ」に暮らせる家とは、当然みんなが「仲良く」暮らせる家でなくてはならない。
これ、大前提ですよね。家族の絆が損なわれない家。
私たちは最新の断熱工法を取り入れた住まいを提案しているのですが、寒い・暑いという問題はその延長線上にある問題にすぎないんです。
極端な言い方をすれば、病気で寝ている人がいても、家族みんなが本当に仲が良くて、ニコニコしているのであれば、その家族は幸せなんです。
とはいえ一般的には病気にならないほうがいいに決まっている。
「幸せ」の延長線上に、健康がある。
だから健康に暮らすにはどうしたらいいか・・・と、ここでようやく温度や換気に目を向けていくわけです。
光熱費も幸せの延長線上ですよね。
「電気代払うのに、稼ぎが足りない!」と夫婦喧嘩にならないためにも(笑)。
根っこの発想をどこに据えるか。
根っこの発想がしっかりしてさえいれば、予算が足りないなんてことも、たいした問題じゃない。
だって、弱点は補うことができますから。
根っこさえわかっていれば、僕らはいくらでも提案しますよ。
どうしても実現不可能だとわかった場合。
根っこの部分を再び見つめ直し、いま欲しいものが大切なものかどうかをきちんと考えればいいんです。
自分が納得さえできれば
「この部分は、いずれお金が貯まったときに」なんて、結構割り切れるものです。
中心に家族の幸せを置く。
そして、家族の幸せだけは何があっても実現するぞ、と肝に命じてほしい。
この目的だけは絶対に外しちゃいけません。
幸せの先のひとつのファクターとして、健康や光熱費があるわけで。
健康になるために家をつくろうとすると、出口のない迷路にはまるのは目に見えています。